新卒採用の時期なので求人票の見方を少しだけ。
あんどぷらす給料安!って思われるかもしれないけどそうでもないんだぜ?っていうお話。
新卒といえばリクナビ、マイナビ
就活生の皆さんリクナビ、マイナビ登録してますよね。業種特化のサービスも使ってるかもしれませんね。
就職支援サービスって山のようにあるのでどれが良いのかわからないですよね。採用側もほんとわかんないんです。学生さんも推して知るべしと思ってます。
弊社、今年もリクナビに登録してるのでリクナビの表示項目にならって言及していこうと思います。
基本給
個別企業のページで「採用情報」にいくと給与が見れます。「給与・福利厚生(待遇)」っていう見出しですね。
その中に「給与」項目があるはずです。ここに「月給:〇〇円」って書いてあります。でもこれなにを指してるかわかります?
「月給:」とか「基本給:」って書いてあると思いますが、「固定残業代」なんて書いてある会社もあるはずです。
基本給とは、残業手当や通勤手当、役職手当といった各種手当や、歩合給のように業績に応じて支給される給与などを除いた、基本賃金のことです。
月給とは役職手当などの毎月固定して支払われる手当を基本給に加えたもののことで、ここにも残業手当や通勤手当などの変動するものは含みません。
残業代
残業代は「1日8時間・週40時間」の法定労働時間を超えて働く場合の25%割増の賃金を言います。 月の基本給が20万円の人は1日8時間で20日稼働の場合、1時間あたりの残業代は1,250円となります。
法定労働時間ってのは労働基準法によって定められた労働時間の上限のことです。これが「1日8時間・週40時間」だということですね。
36協定における法定時間外労働時間の上限が1ヶ月あたり45時間なので、45時間までは残業ができる。イコール残業代が出る。56,250円が残業代の上限です。
各種手当
手当とは下記のものなどになります。
残業手当、深夜残業手当、休日出勤手当、通勤手当、住居手当などなど。
残業代とか深夜残業代のような、支給が義務付けられているものと、通勤手当や住宅手当など法律で決まっていないもの≒支給しなくても良いものに分かれます。
みなし残業制
みなし残業制とは最初から一定レベルの残業代を含めた給与を支給する制度です。つまり上記の残業手当を含めて月給を定めるケースです。
この場合、「基本給」の提示をしていません。「月給:25万6250円(みなし残業代(固定残業代)45時間分含む)」って表記してます。そしてこの給与に対して気づかなければいけない点があるんです。
「45時間」なんで45時間なんだと思います?残業代の項で言及した通り法律の上限なんですよね。てことは、上限行っちゃってるので固定残業代の分を超えた残業はしちゃいけないってことなんです。つまり、残業代の上乗せはないっていうこと。
みなし残業制で45時間付いてるから45時間残業しなければいけないということではないので生産性をあげて早く帰るとお得だよねという制度とも言えます。
基本給:20万円(別途残業代あり)
通勤手当上限2万円あり
月給:25万6250円(固定残業第45時間含む)
その他手当なし
どっちが良いんでしょうね。見栄えは圧倒的に後者のほうが良いよね。
でも大差ない気がするんですよねーこれ。
45時間残業すれば前者は後者より給与大きくなるし。
もっとも45時間毎月残業なんてしないとは思うんです。でも毎日8時間で終わらせようっていうモチベーションがどこから来るのか、維持できるのかとか色々考えるところがあるんですよね。
本当に帰れるのか、帰りづらくならない?、ダラダラと残業しちゃわない?っていう心配事もついて回ることになりそうです。
Memo
ここで言いたかったことは、「みなし残業制いいよね」でもなければ「みなし残業制良くないよね」でもありません。
単純に、みなし残業制の有無に見かけほどの差はないのでちゃんと判断しましょうねっていうことです。
あんどぷらすでもみなし残業制の導入はこれまでも経営陣の中では結構議論してきました。が、いまのところ導入予定はないです。
早く帰りたい人は早く帰ればいいのだし、仕事をしたい人は残業すればいいんですよね。残業代はやった分だけっていうのがシンプルでわかりやすいです。
みなし残業制の導入意図のひとつには基本給を上げずに給料を増やすことだったりするので、それだったら素直に基本給上がったほうがうれしいはずなんですよ。
※乱暴に言うと、基本給を上げない理由のひとつには賞与計算の計算対象(基本給)が小さいほうが支給額が少なく済むからというものがあります。
あんどぷらすでは給与テーブルと賞与の支給ルールを変えようとしているのですが、そのルールのもとだと賞与は基本給に対する係数支給ではなくなるので給与を上げるときには基本給を上げていくことになります。
ここまで書いて身も蓋もない事を書きますが、給与の支給ルールや給与テーブルはそこまで気にしなくていいので、ちゃんと仕事ができるようになって会社に貢献する(つまりはクライアントに利益をもたらす)ことを考えれば自ずと給与は上がるものなんです。(もしそうでないのであればそれは会社のルールが誠実ではないということで別の話になります)
がんばれる会社を探してみてくださいね。(新卒採用の真っ只中なのでこんなことを書いてみました)