• 小噺 2021.08.26 3辛

    副業流行り

    副業流行り

    副業流行り

    ここのところ副業がもてはやされているようですが、本業と同一業種とか同一業界での副業を認めている会社も増えてますね。副業を認めないのはおかしいみたいな風潮もあるようです。

    でも弊社は「本業と同一業種とか同一業界での副業」はNGです。OKにするつもりは毛頭ありません。

    「本業と同一業種とか同一業界での副業」

    これどんな副業を指してるか分からない人はいないと思いますが念の為言及します。

    1. A社でWebプログラマーのあなた。B社で副業でライターするのはOK?NG?
    2. A社でWebデザイナーのあなた。B社で副業でWebデザイナーするのはOK?NG?

    前者はOKですよね?
    弊社でも禁止するつもりはないです。

    後者は?
    これOKじゃないです。

    なぜOKじゃないのか分からない人います?
    分からないのであればそれは思考することを拒否してるとしか思えません。

    本業とは

    本業っていう表現すら受け入れられなくなるんでしょうかね。(パラレルとか)
    そんな風潮であっても「本業」と表現しますが、これ「主たる職業」のことですよね。言うまでもないですけど。
    「主」があるから「副」があるんですけど「主」は主なんですよ。メイン。あなたが一番力を注ぐべきもので、一番大事なものです。(働くということにおいてですよ?)

    そして一番評価されるべきものでもあると私は考えています。

    副業とは

    前項言及の通り「主」に対する「副」です。サブ。昨今は「パラレル」「複」と表現する人も増えてきてますかねー。

    どんな表現をしても一般的には「副」で「サブ」なんだと思います。「副業」で飯が食えるのなら本業もなくて「複業」なのかなと思ったりはします。
    でもね、それ誰もが目指せる領域じゃないですよ。とはいえ、お金のためだけに仕事をするわけではないので収入の多寡をもってして「主」「副(複)」を語るのは本質ではないですね。

    競業避止

    まず、法的にもNGだという事実知ってますか?

    在職中の従業員は、労働契約に基づく信義則上の付随義務として、「使用者の利益を不当に侵害しない義務を負う」とされています。
    そして「当然に競業避止義務(同業の営業を行ってはいけない義務)を負う」と解されていて、合意書や就業規則にその旨の定めがなくてもこれらは義務であり遵守することを求められています。

    「使用者の利益を不当に侵害」ってどういうことだと思います?「会社の利益を」と読み替えると分かりやすくなりますか?
    あなたが副業で行っている事業は本業でも実施できることなんですよね?これ単純に会社の逸失利益じゃないでしょうかね。つまりは会社に損害を与えてませんかということなんです。

    フリーランスで本業と同じ仕事をする人も多いですがこれも明確にアウトですからね。(もろに競業避止です)

    弊社含め、副業を申告制にしている会社は多いです。
    なぜかというと、「副業禁止」じゃないからなんですよね。本業と同業種じゃなければ自由にどうぞ。(とはいえ本業に支障をきたすのであれば止めてほしいです)

    ノウハウの流出

    法的には上述の通り、「本業と同一業種の副業」はNGですが、経営側としてのNGとしたい理由も説明しておきます。

    経営者として気するのは「機密情報の漏えい」「ノウハウの流出」です。まぁ前者は法的にもアウトですけど。
    後者に関してはどの程度が「特異」なノウハウなのかは最終的には第三者の判断を仰ぐことになるのですが、案件の獲得方法とか、経験、ナレッジなどは外部に教えたくないです。業界優位性の根元にあたる可能性が高いので。

    競争優位が揺らぐと会社の存亡の危機です。あなたの給料も下がるかもしれないです。あなたの副業の影響でこれが起きたら?
    経営者は会社を小さくすることなんて考えてないんですよ。常に大きくする(ちょっと語弊ありますが≒強くする)ことを目指してます。現状維持は衰退です。
    となると、危機をもたらす可能性のあることは避けたい。避けなければいけないんです。従業員だけでなく、その家族も取引先の利益も守らなければいけないんです。

    「本業と同一業種の副業」は経営リスクなんですよ。

    フリーランス

    本業と同じ仕事をフリーランスで受託しようとしたとき、本業と同じ単価で請けられますか?高い単価の裏付けとして自分の所属企業を名乗りませんか?

    所属会社の名前があることで請ける仕事はあなたのフリーランスの仕事と見做してOKなんでしょうかね。
    また、会社と同じだけのクオリティで価値提供できるんでしょうかね。できないのであればそれは会社のブランドを毀損することになりませんか?。

    あ。そもそも会社員でありながら同業種でのフリーランス開業は明確にアウトですからね?念の為。(競業避止義務違反です)

    同一業種

    この判断難しいと思うんですよ。だからこその「副業の申告(許可)制」だと思うのです。

    例えば弊社。Web制作業ですが業務領域は広範です。
    デザイン、コーディング、プログラミング、広告運用、ライティング(コピー含む)、マーケティング、商品撮影、映像制作、アクセス解析etc
    多いな。実際には定款を確認してください。(うちの定款に定めている事業目的は30)

    Memo

    「本業と同一業種の副業」をするくらいなら本業に専念してください。
    今たいして注力していないように見えたらそれはむしろチャンスでは?あなた主導で展開できるかもしれませんよ?
    フルコミットして主導した事業を軌道に乗せることって楽しそうなんですけどねー。

    副業してない人はひとつの組織にフルコミットしてるんですよね。今現在。
    会社の業務、自分の職能範囲ではない領域含め全て身につきましたか?数年で身につくほど浅くないと思うのですが。

    ひとりで完全にこなせるほど極めてないのに同業で副業して適正な価値を提供できると思ったらそれは思い上がりです。本業で頑張るべきです。
    副業でやってる人より本業の会社に頼んだほうがクオリティ高いのでは?と思います。

    将来的に「本」「副」逆転して独立するとか非常に効率的に見えるんでしょうけど、それ限りなく背任ですから。信義に反してると私は思います。

    あなたの可能性を潰したいわけではなく、会社利益を最大化することであなたの成果に答えたいのです。個人で請けたほうが利益が大きいからという考え方は安直すぎます。会社という後ろ盾があるから受注できる、会社のリソースを使って仕事ができる、バックオフィス業務もする必要がある。このあたりを考慮すると会社で頑張る理由にはなると思うのですが。

    本来「本業と競業する副業」がNGなのは至極当然なのですが、昨今の「副業」の捉え方が「何でもOK」とされているように感じていたので言及しました。

  • 関連記事はありません

    Ranking人気記事