• ヒトの話 2026.06.08 1辛

    正解を探す仕事、正解を作る仕事(シリーズ「クリエイターになりたいんじゃないの?」第3回)

    正解を探す仕事、正解を作る仕事(シリーズ「クリエイターになりたいんじゃないの?」第3回)

    正解を探す仕事、正解を作る仕事

    ここまで、

    * 第1回 どんな仕事がしたいのか
    * 第2回 クリエイターは職種ではない

    について書いてきました。

    * デザイナーだからクリエイターなのではない。
    * 営業だからオペレーターなのでもない。

    職種ではなく、仕事との向き合い方の問題なのではないか、という話です。
    その続きとして、もう少し踏み込んで考えてみたいことがあります。

    それは、仕事には大きく分けて二種類あるのではないか、ということです。

    正解を探す仕事

    一つは、正解を探す仕事です。
    すでに答えがある前提で、その答えに近づくことが求められる仕事です。

    例えば、

    * マニュアルに沿った業務
    * 既存ルールに従った処理
    * 過去の事例に基づいた判断
    * 決められた仕様の実装

    こうした仕事は、「何が正しいか」がある程度決まっています。
    もちろん簡単という意味ではありません。
    正確さやスピード、安定性が求められる、非常に重要な仕事です。

    ただ、構造としては「正解が存在している前提」の仕事です。

    正解を作る仕事

    もう一つは、正解を作る仕事です。
    こちらは少し性質が違います。

    そもそも正解が明確に存在しない状況の中で、

    * 何を作るのか
    * どういう形にするのか
    * 何を優先するのか

    を考えながら進めていく仕事です。

    例えば、

    * 新しいサービスの設計
    * 顧客課題への提案
    * 業務プロセスの改善
    * Webサイトの構成設計
    * ブランドの作り方

    こうした仕事には、「これが正解です」と最初から決まっていることはほとんどありません。

    むしろ、関わる人たちの判断や試行錯誤によって、少しずつ形が作られていきます。

    どちらが上かという話ではない

    ここで大事なのは、どちらが優れているかという話ではないということです。
    正解を探す仕事には価値があります。

    * 再現性。
    * 品質。
    * 安定性。

    これは組織にとって不可欠です。

    一方で、正解を作る仕事にも価値があります。

    * 変化。
    * 改善。
    * 創造。

    これもまた組織にとって欠かせません。

    どちらが上というものではなく、役割が違うだけです。

    ただし比率は変わってきている

    ただ、最近感じているのは、この二つの比率が変わってきているということです。
    以前は、正解を探す仕事の比重が大きかったように思います。

    * 決まった仕様。
    * 決まった手順。
    * 決まった業務。

    それを正確に実行することが重要でした。

    しかし今は、

    * 正解そのものが変わるスピードが速くなっています。
    * 顧客ニーズも変わる。
    * 技術も変わる。
    * 市場も変わる。

    そうなると、「正解を作る仕事」の比重が自然と増えていきます。

    仕事の難しさが変わった

    これは単純に「難しくなった」という話ではありません。
    むしろ、仕事の性質が変わってきたという感覚に近いです。
    正解を探す力だけでは対応できない場面が増えてきています。

    一方で、正解を作る力もまた、特別な人だけのものではなくなってきています。

    * 小さな改善。
    * 小さな工夫。
    * 小さな問い直し。

    そうした積み重ねの中に、正解を作る仕事が含まれているように思います。

    クリエイターの位置づけ

    ここで前回の話につながります。
    クリエイターとは職種ではなく、仕事との向き合い方だとした場合、それは「正解を作る側に関与する姿勢」と言い換えることもできるかもしれません。
    ただし、それは常にそうあるべきという話でもありません。

    正解を探す仕事を丁寧にやることも、同じくらい重要です。

    Memo

    では、なぜ人は指示を求めるのか

    もし仕事が正解を作る方向に変わってきているのだとしたら、なぜ人は今でも指示を求めるのでしょうか。

    なぜ自分で考えることよりも、正解を知りたがるのでしょうか。

    次回はそのあたり、「指示待ちはなぜ生まれるのか」という話を書いてみたいと思います。

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