• ヒトの話 2026.06.15

    創造性は才能なのか(シリーズ「クリエイターになりたいんじゃないの?」第5回)

    創造性は才能なのか(シリーズ「クリエイターになりたいんじゃないの?」第5回)

    創造性は才能なのか

    ここまで、

    * 第1回 どんな仕事がしたいのか
    * 第2回 クリエイターは職種ではない
    * 第3回 正先を探す仕事、正解を作る仕事
    * 第4回 指示待ちはなぜ生まれるのか

    について書いてきました。
    その延長として、少しだけ踏み込みたいテーマがあります。

    それは、「創造性は才能なのか」という問いです。

    創造性=特別な人の能力、という誤解

    創造性という言葉は、どこか特別な響きを持っています。

    * センスがある人
    * 発想力がある人
    * アーティスト気質の人
    * クリエイティブ職の人

    こうしたイメージと結びつきやすい概念です。
    そのため、「自分には創造性はない」と感じてしまう人も少なくありません。

    でも実際の仕事を見ていると、少し違う構造が見えてきます。

    創造性は一発のひらめきではない

    創造性というと、「突然アイデアが降ってくるもの」のように語られることがあります。
    しかし現実には、多くの場合そうではありません。

    むしろ、

    * 観察する
    * 気づく
    * 試す
    * 直す
    * また試す

    というプロセスの中で少しずつ形になっていくものです。

    観察から始まる創造

    まず最初にあるのは観察です。

    * 何が起きているのか
    * どこに違和感があるのか
    * どこで詰まっているのか
    * 何がうまくいっていないのか

    創造性の出発点は、何かを“思いつくこと”ではなく、現実をよく見ることだったりします。

    改善という小さな創造

    次にあるのは改善です。
    いきなり新しいものを作るのではなく、

    * 少し変えてみる
    * 少し減らしてみる
    * 少し順番を変えてみる
    * 少し見せ方を変えてみる

    こうした小さな変更の積み重ねが、結果として新しい形を作っていきます。

    試行錯誤が創造を支える

    そして重要なのが試行錯誤です。
    一度で正解にたどり着くことはほとんどありません。

    * やってみる
    * うまくいかない
    * 理由を考える
    * またやる

    この繰り返しの中でしか見えないものがあります。

    創造性はプロセスの名前

    こうして見ると、創造性とは才能というよりもプロセスに近いものだと感じます。
    何か特別な能力というより、

    * 観察する習慣
    * 改善しようとする態度
    * 試し続ける行動

    の総体として創造性が立ち上がっている。

    なぜ才能に見えるのか

    では、なぜ創造性は才能のように見えるのでしょうか。
    それはおそらく、外から見えないからです。

    結果だけを見ると、

    * いきなり良いものが出てきたように見える
    * もともとセンスがあったように見える
    * 最初からできていたように見える

    でもその裏側には、見えない試行錯誤があります。

    創造性は一部の人のものではない

    もし創造性が観察・改善・試行錯誤の積み重ねだとすれば、それは特別な人だけのものではありません。
    むしろ、

    * 日々の業務の中で工夫すること
    * 問題に気づいて直そうとすること
    * より良い方法を探すこと

    そうした行動の中に、すでに創造性は含まれています。

    仕事の多くはすでに創造的である

    第3回で「正解を探す仕事」と「正解を作る仕事」について触れました。
    ただ実際には、その境界はもっと曖昧です。

    * 正解を探す仕事の中にも改善はあり、
    * 改善の中には創造があり、
    * 創造の中にも再現性があります。

    つまり、仕事は思っている以上に創造的です。

    Memo

    創造性は才能として語られがちですが、実態は少し違います。

    それは、

    * 観察すること
    * 改善すること
    * 試行錯誤を続けること

    の積み重ねです。

    そしてそれは、特別な人だけが持つ能力ではなく、日々の仕事の中にすでに含まれているものなのかもしれません。

    次回は、「なぜ人は創造よりも正解を求めてしまうのか」という話に進みます。

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