目次
創造性は才能なのか
ここまで、
* 第1回 どんな仕事がしたいのか
* 第2回 クリエイターは職種ではない
* 第3回 正先を探す仕事、正解を作る仕事
* 第4回 指示待ちはなぜ生まれるのか
について書いてきました。
その延長として、少しだけ踏み込みたいテーマがあります。
それは、「創造性は才能なのか」という問いです。
創造性=特別な人の能力、という誤解
創造性という言葉は、どこか特別な響きを持っています。
* センスがある人
* 発想力がある人
* アーティスト気質の人
* クリエイティブ職の人
こうしたイメージと結びつきやすい概念です。
そのため、「自分には創造性はない」と感じてしまう人も少なくありません。
でも実際の仕事を見ていると、少し違う構造が見えてきます。
創造性は一発のひらめきではない
創造性というと、「突然アイデアが降ってくるもの」のように語られることがあります。
しかし現実には、多くの場合そうではありません。
むしろ、
* 観察する
* 気づく
* 試す
* 直す
* また試す
というプロセスの中で少しずつ形になっていくものです。
観察から始まる創造
まず最初にあるのは観察です。
* 何が起きているのか
* どこに違和感があるのか
* どこで詰まっているのか
* 何がうまくいっていないのか
創造性の出発点は、何かを“思いつくこと”ではなく、現実をよく見ることだったりします。
改善という小さな創造
次にあるのは改善です。
いきなり新しいものを作るのではなく、
* 少し変えてみる
* 少し減らしてみる
* 少し順番を変えてみる
* 少し見せ方を変えてみる
こうした小さな変更の積み重ねが、結果として新しい形を作っていきます。
試行錯誤が創造を支える
そして重要なのが試行錯誤です。
一度で正解にたどり着くことはほとんどありません。
* やってみる
* うまくいかない
* 理由を考える
* またやる
この繰り返しの中でしか見えないものがあります。
創造性はプロセスの名前
こうして見ると、創造性とは才能というよりもプロセスに近いものだと感じます。
何か特別な能力というより、
* 観察する習慣
* 改善しようとする態度
* 試し続ける行動
の総体として創造性が立ち上がっている。
なぜ才能に見えるのか
では、なぜ創造性は才能のように見えるのでしょうか。
それはおそらく、外から見えないからです。
結果だけを見ると、
* いきなり良いものが出てきたように見える
* もともとセンスがあったように見える
* 最初からできていたように見える
でもその裏側には、見えない試行錯誤があります。
創造性は一部の人のものではない
もし創造性が観察・改善・試行錯誤の積み重ねだとすれば、それは特別な人だけのものではありません。
むしろ、
* 日々の業務の中で工夫すること
* 問題に気づいて直そうとすること
* より良い方法を探すこと
そうした行動の中に、すでに創造性は含まれています。
仕事の多くはすでに創造的である
第3回で「正解を探す仕事」と「正解を作る仕事」について触れました。
ただ実際には、その境界はもっと曖昧です。
* 正解を探す仕事の中にも改善はあり、
* 改善の中には創造があり、
* 創造の中にも再現性があります。
つまり、仕事は思っている以上に創造的です。
Memo
創造性は才能として語られがちですが、実態は少し違います。
それは、
* 観察すること
* 改善すること
* 試行錯誤を続けること
の積み重ねです。
そしてそれは、特別な人だけが持つ能力ではなく、日々の仕事の中にすでに含まれているものなのかもしれません。
次回は、「なぜ人は創造よりも正解を求めてしまうのか」という話に進みます。






